ミミックオクトパスの真実
ミミックというように、擬態するタコとして知られているが、どうも疑問がある。
というのは、ふだんは砂地に半分くらい潜っていることが多い。色は赤茶色で、縞模様はほとんど出ていない(写真1)。ダイバーが刺激を与え、驚くと縞模様がくっきり現れてくる(写真2。1と同じ個体)。
オーストラリアの写真家、ロジャー・スティーンの『CORAL SEAS』という写真集に、ミミックオクトパスの擬態している写真が載っている。列挙すると、ウミヘビ、スナイソギンチャク、ウミシダ、カレイ、ジョーフィッシュ、ヒトデ、エイ、ホタテウミヘビ、ミノカサゴ、クラゲなど。
しかし今回観察したところ、前述したように赤茶色で砂に潜っていることが多い。ダイバーに見つかったらさらに潜って身を隠す。ダイバーがそれを許さないと縞模様が浮き出る。威嚇のためのようだ。そのまま何もしなければ、縞はなくなる。
カレイのようなかたちになって泳ぐこともある(写真3)が、これが一番スピードが出る態勢なのだ。ウミヘビに見えるときは、砂に潜る途中に腕が2本残っている状態のときである。クラゲの擬態の写真は、中層に浮いてるのを下から撮ったものだが、今回、浮こうとする個体はいなかった。
夢を壊すようで申し訳ないが、ミミックオクトパスが擬態するというのは、逃げるための動作の一部にすぎず、それを人間が勝手に決めつけているような気がする。
人間に見つかってからヒトデやジョーフィッシュに化けてもまったく意味がないから・・・・。
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