続・地域変異の不思議
前回、タテジマキンチャクダイの地域変異について書いたが、ワヌケヤッコも海域によって背ビレのうしろのとがり具合が異なる。ワヌケヤッコの分布は、沖縄以南の西部太平洋、東部インド洋、そしてアフリカ東岸およびマダカスカルとされているが、沖縄で見たという話は聞いたことがない。
それはさておき、太平洋側に生息するワヌケヤッコの背ビレのうしろは、とがっているものの糸状には伸びない。
タイタオ島で撮影(タオ島は太平洋側のシャム湾にある)。
ワヌケヤッコを含むサザナミヤッコ属は、幼魚と成魚の体色・斑紋が著しく異なるのはもちろんだが、幼魚の色彩パターンが濃紺の地に白の縞模様と決まっている。
ワヌケヤッコの幼魚。タイ・タオ島で撮影。
東部インド洋、すなわちアンダマン海に生息するワヌケヤッコの背ビレは、沖縄などのタテジマキンチャクダイのように、糸状に伸びている。けっこう長く、尾ビレを追い抜く勢いだ。
タイ・プーケットで撮影(プーケットはインド洋側にある)。
ところが、インドネシアのプロウスリブに、糸状に伸びている個体がいた。プロウスリブはジャカルタの北約70kmに位置し、レッキとした太平洋だ。しかし、伸びていない個体もいる。インドネシアの島々が太平洋とインド洋を隔てているとはいえ、海は通じているので、どちらの魚も混在していて当然なのだろう。
インドネシア・プロウスリブで撮影。
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