ダイビング歴43年水中写真家・大方洋二の魚って不思議!

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スズメダイに化けるバラフエダイ

肉食性でバラフエダイという魚がいる。全長約1mにもなり、生態系の頂点のほうに入る。サンゴ礁域の礁縁付近に生息し、モルディブや紅海などでは大群を作ることがある。

▽バラフエダイの成魚 モルディブ

Image2.bara.jpgしかし日本では少ないうえ、警戒心が強くて撮影しずらい。このバラフエダイがスズメダイに化ける、と言ったらビックリするのではないだろうか。


▽右上がバラフエダイの幼魚 慶良間
Image3.sasa.jpg「化ける」というのは幼魚の話で、各国の魚類研究者の研究によると、スズメダイ類に擬態して捕食を容易にしていると言う。そのスズメダイとはカブラヤ、キホシ、タカサゴ、ササ、オキナワ、マツバ、リボンなどなど。
▽黒くなる個体も 奄美
Image4.kuro.jpg沖縄や奄美で観察したところ、ササスズメダイ、タカサゴスズメダイにそっくりなことが多かった。奄美では黒くなった個体を見た。クロリボンスズメダイに似せるつもりだったのだろうか。ずいぶん前『伊豆海洋公園通信』にシコクスズメダイに似た個体が小笠原で観察された、と書かれていた。シコク・・・は前部が黒で後部が白に色分けされている。
▽バラフエダイの幼魚 フィジー
Image5.fiji.jpgいつかシコクスズメダイに擬態した個体を見たいと願っていたら、約10年後に叶った。フィジーで見ることができたのだ。警戒心が強くていい写真は撮れなかったが、実際に色分けされた個体がいることを確認できただけでよかったと思っている。 バラフエダイの擬態は攻撃擬態と言われるものだが、小さいころから賢い方法で捕食しているので、益々増えることだろう。



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プロフィール

大方洋二
大方洋二○1942年 東京生まれ
高校時代にスノーケリングを始め、21歳にときに東亜潜水機(株)でスクーバダイビングの講習を受ける。同時に発売されたばかりのニコノスを手に入れ、独学で水中撮影を始める。
以来、会社勤めをしながら趣味として続け、39歳で退社してフリーの水中写真家になり、現在に至る。NHKの動物番組のコーディネーターも時折務める。日本自然科学写真協会会員。

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