ダイビング歴43年水中写真家・大方洋二の魚って不思議!

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藻場が消える

先日NHKの「クローズアップ現代」で、藻場について取り上げていた。日本沿岸の藻場が消えつつあるため、その原因を探り、各地で行われている対策などのレポートだ。

▽健全な藻場。兵庫県竹野海中公園

Image6-mob.jpg藻場とは、ホンダワラやアマモ、コンブ、アラメ、カジメ、ワカメなどの海藻が繁茂する所で、魚などがよく集まる。また、海のゆりかごともいわれ、魚が育つ場所としてとても大切な海域だ。

▽磯焼けの状態。青森県仏ヶ浦海中公園
Image9-ao.jpg番組を見るまでは、10数年前に北海道や青森で起こった磯焼け(やはり海藻がなくなる現象)が全国に拡大したのかと思った。磯焼けは、森林伐採の影響で海に流れ込む水に含まれる鉄が不足することが主な原因と考えられている。しかし、今回のは少し違っていた。海水温の上昇が起因している、というのだ。
▽藻食性のブダイ
Image5-bu.jpg調査・研究の結果、特に冬季の海水温が2〜3℃上昇すると、海藻の新芽が育ちにくくなる。ブダイ、アイゴ、イスズミなどの藻食性魚類が食欲を増す。南方系のウニが分布を広げる、など藻場が消える条件が増えることがわかった、と報じていた。
▽駆除の対象になったアイゴ
Image1-ai.jpg各地で行われている対策として、静岡ではアイゴやイスズミを駆除し、成果をあげているとか。また、北海道では海水に栄養分を混ぜて海藻の生育を促し、九州では海藻の移植を行い、それぞれ成果があるという。
▽イスズミの若魚
Image7-isu.jpgこうした対策のお陰で回復しつつ藻場だが、海水温の上昇を食い止めなければ同じことの繰り返しになる。海水温の上昇は地球温暖化と密接に関連しているようなので、我々の生活も見直すことが大切だろう。アイゴやイスズミには何の罪もないのだから…。

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プロフィール

大方洋二
大方洋二○1942年 東京生まれ
高校時代にスノーケリングを始め、21歳にときに東亜潜水機(株)でスクーバダイビングの講習を受ける。同時に発売されたばかりのニコノスを手に入れ、独学で水中撮影を始める。
以来、会社勤めをしながら趣味として続け、39歳で退社してフリーの水中写真家になり、現在に至る。NHKの動物番組のコーディネーターも時折務める。日本自然科学写真協会会員。

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