ダイビング歴50年水中写真家・大方洋二の魚って不思議!

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ド迫力・海中のクジラ

18日にタヒチから無事帰国した。今回はタヒチ島の南に位置するオーストラル諸島のひとつ、ルルツ島に行った。この時季この島に南氷洋からザトウクジラが、出産や子育てのためにやって来る。北半球ではハワイが有名だが、現在ホエールスイミングができるのはトンガとルルツだけ。どちらもスノーケリングでしかできないが…。

▽断崖が続くルルツ島

RIMG0059.JPGまずは8名乗りくらいの小型ボートで海に出て、クジラのブローを探す。ルルツは断崖が多いので、クジラにとっては住みやすいようで、数はけっこう多い。ただ今年から潜ることは禁止になったので、水面からしか観察・撮影ができない。

▽白砂の海底で休んでいる2頭
DSC_0446.JPGブローを見つけたら追いかけて海に入るのかと思ったら、そうではなかった。どうしてわかるのか不思議なのだが、水深20数mの海底に休んでいるところにスノーケリングで行き、浮上するのを待つのだ。
▽運よく目の前に浮上。ぶつかりそうになった
DSC_0404.JPG約10分たつと呼吸するために斜めに浮いてくるのだが、途中で方向を変えたりするので、よいポジションを取ったつもりでも後ろ姿しか撮れないということもある。またその逆もあるわけで、キャリアとか写真の腕はほとんど関係なく、ただ運だけが頼りなのだ。
▽急にUターンした…
DSC_0464.JPG浮上する方向を変えるのは、水面にたくさんのスノーケラーがいるかららしく、何度かはフェイントのように、途中からUターンした。また、水面に浮いてからも急に方向を変えることもある。大きな体のわりにはかなり憶病ということがわかった。
▽ブリーチング。遠くからでも迫力満点
DSC_1590.JPGボートから探しているときに、ブリーチングやテールスラップといった行動も何度か見られた。特にブリーチングは何度も続けて行ったので、ワイドレンズだが撮ることができた。
▽泡を吐きながら進む個体
DSC_0524.JPG3頭が水面で遊んでいるのをガイドの指示で入ったが、逃げてしまう。何度か繰り返したら泡を吐いてる個体が。明らかに怒っている。潜るのを禁止しても、追いかけ回したり休憩中も上で見ているので、クジラはストレスを感じているに違いない。何度か衝突しそうになったのに、ヒレを曲げてよけてくれた。邪魔者を跳ね飛ばすことは簡単なのに、なぜしないのだろう…。感動はしたのだが、なぜか手放しで喜べない気がした…。

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プロフィール

大方洋二
大方洋二○1942年 東京生まれ
高校時代にスノーケリングを始め、21歳にときに東亜潜水機(株)でスクーバダイビングの講習を受ける。同時に発売されたばかりのニコノスを手に入れ、独学で水中撮影を始める。
以来、会社勤めをしながら趣味として続け、39歳で退社してフリーの水中写真家になり、現在に至る。NHKの動物番組のコーディネーターも時折務める。日本自然科学写真協会会員。

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